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身の回りの不思議 光触媒 世界の科学者 科学する心 

 1月14日に東京大学特別栄誉教授の藤嶋昭先生をお招きし、科学講演会を実施ました。藤嶋昭先生は、水中に浸した酸化チタンに光を当てると水が水素と酸素に分解する、光触媒反応の仕組みを発見したことで有名です。
 講演前、控室でご挨拶したときのことです。藤嶋先生が、身の回りに不思議なことはたくさんあるんだよと言って、突如、立てた千円札の上に十円玉を置く科学実験をしてくださいました。科学好きの少年のような目が印象的でした。

 講演は、身の回りにある不思議から始まって、光触媒を発見した時の話、光触媒の未来など、とても興味深いものでした。講演の最後には生徒に、論語の「之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず」を引用して、学問に対する態度をお話ししてくださいました。生徒から「疑問や不思議と思うことを発見するためにはどうしたらよいでしょうか」との質問があり、「過去の研究をもう一度自分で試すと、予想と異なる結果になることがある。それを見逃さずに疑問に思うことが大切です」と答えてくださり、これも課題研究等に取り組む生徒にはよいアドバイスになったことと思います。先生が控室に戻った後も、何人かの生徒が質問に訪れ、最後には「ノーベル賞をとるのですか」というストレートな質問までありました。先生は冷静に「賞はいただくものですよ」と笑いながら答えていました。

藤嶋先生の実験を再現しました。できました!うれしかったですね

自明のものと思いこんでいることに疑問を持つことの大切さを改めて感じました

生徒からとても多くの質問がありました。沼東生の良いところです

講演終了後の控室まで生徒が訪れ質問していました