先週、卒業式を行いました。卒業生の皆さんは、目標に向かってよく努力し、大きく成長しました。今年度の卒業生は、新型コロナウイルスによる高校生活への影響がとても大きかった世代です。新型コロナウイルスによって失われたものは「機会」とか「出会い」でした。臨時休業も多く、友人との出会い、部活に打ち込む機会、友人と共感できる機会などは確かに少なかったと思います。
しかしながら今、コロナによって失われた機会や出会いは、デジタル化と感染防止対策の徹底により、しだいに回復し、これまでは直接会うことができなかった遠くの人とも簡単につながれるようになりました。
　それでも、「出会い」は待っているだけでは訪れません。大学や社会での学びは、自ら動いて取りにいくことが基本です。卒業生には、自分を成長させる出会いを、積極的に取りに行ってほしいと思います。アメリカの心理学者、クランボルツによると、人のキャリアの８割は予期しない偶然の出来事によって形成されているのだそうです。ですから、人は意図的に行動して「出会い」を増やすことが大切です。
　卒業生の皆さんが、これからの人生の中で、自分を成長させる出会いを積極的につかみ取り、失敗をおそれずに行動することを期待しています。その先に、沼津東高校のスクールミッション「高い志の実現と社会の発展のために率先して行動する人」の実現があるのだと思います。