秋季講演 先輩の話を聞く
沼津東高校では、生徒対象の様々な講演が多くあります。ブログで紹介してきたように、理数系の生徒を対象とした科学講演会、チーム・メディカルを対象とした医学科講演会、総合的な探究の時間を活用した沼東GPの育成に向けた講演会などです。他にも、様々な分野で活躍する沼津市出身の若手が高校生と語り合う「沼津未来塾」や、卒業生によるキャリア講演会もあります。生徒は、これらの講演を聞く中で、新たな発見をしたり、新たな関心が芽生えたり、そして何よりも、生き方を学ぶことができると思います。沼東の卒業生が講師である場合も多く、生徒にとっては身近なロールモデルを見つけることも多いと思います。
11月17日には振学対策委員会主催の「秋季講演」を行いました。講師は三谷徹先生。三谷先生は、東京大学建築学選考の教授で、ランドスケープアーキテクトです。ランドスケープアーキテクトという仕事・資格を、私はまったく知りませんでしたが、先生のお話を聞いて、実に創造的な仕事だと感じました。ランドスケープアーキテクトは、「安全、健康、福祉、環境などを考慮しつつ、美しい都市と地域を、デザイン的手法を用いて構築する建築の専門家(マイナビのHPから)」です。三谷先生はご自分の仕事を「無用の用」という言葉で語っていました。無用の用とは中国の荘子の言葉で、一見、役に立たないと思われるものが、実は非常に大切な役割を果たすことを言います。私たちの周りには、そういうことってありますよね。忙しく走り続ける中で、意味がないと思って目を向けてこなかったことの中に、大切な意味や大きなヒントがあったという話はよく聞きます。三谷先生が言うように、時々、自分のやっていることや、自分たちチームのやっていることを、少し遠くから俯瞰してみること、実に大切なことだと思いました。